インフルエンザ

2012/03/22

つい4日ぐらい前に地上に現れたフキノトウ。

境内に降った雪

昨年の夏に、このフキノトウが出るすぐ横の土塀を直したときに、どっさりと土が盛られてしまったので、この春は、もう出てこられないかもしれないと心配していた。芽らしきものが三センチくらい顔を出したのは、確かまだ二月初め頃だった。それを見つけときは「ああ、よかった」と嬉しくなった。しかし、その後一向に伸びてこない。地中ですでに枯れてしまったのかと半分はあきらめていた。それが、立派なフキノトウとなったのは全くめでたい。

植物は、季節にきちんと反応するものだとつくづく感心する。気温が上がり春の陽気になったら、人間が気付かぬうちにさっさと顔を出している。生命のたくましさを感じる。雑草はやっかいものではあるが、雨が降って日が照ると、次々に生え青々としてくる力強さは圧巻だ。踏まれても、抜かれても、また生えてくる雑草のしたたかさはぜひほしいものだ。

ねぎどんは、フキノトウとは対照的に、したたかどころか、まさかのインフルエンザで蟄居生活を送る羽目になった。あとから思い起こせばインフルエンザの症状としてあげてある身体の不調はあったが、ただの風邪だと思っていた。発熱して病院に行くまでは、世間の皆様にインフルエンザのウィルスをばら撒いて歩いていた。知らぬということは無責任なことである。

人はどういうわけか、他人の災難をよそ目に見て不思議なくらい、自分だけはああいう目には遇わないだろう、という妙な自信を確信しているところがあるように思う。喉が弱くすぐに熱が出る体質なので、インフルエンザでなく多分それだと思っていた。インフルエンザに関しては、実は、5年くらい前に全く季節はずれの五月ごろにかかったことがある。土日にかけて、下痢、嘔吐、高熱でかなりひどい状態だったが、何とか苦しさを凌いで症状がおさまった。しかし、どうもおかしいと思い念のために月曜日に病院に行ったら、症状を聞いた先生が、まさかと思うけど調べようか、ということで調べた結果、インフルエンザだった。でも、すでに峠は越してしまっていたわけだ。

その経験と比べれば今回は少し高熱が出たくらいの軽さ(?)だったので本人的には“まさか”だった。5日間引きこもり生活を言い渡されてしまった。仕事をしなければならないときは、休みがほしいと思い、土日を挟んで仕事ができないとなれば、熱も下がったので仕事が気になりじれったくなり、人間とは全く自分勝手な生き物である。

蟄居生活一の収穫は、机上の整理整頓であった。

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